おもてなしの文化を伝える
おしぼりは日本固有の
「おもてなしの文化」です。
その始まりは旅籠屋で旅人へのおもてなしとして手足を拭く「手拭い」と言われています。
手拭いは奈良・平安時代には麻が素材でしたが、江戸時代には綿栽培が盛んになったことから、木綿の手拭いが安く手に入るようになり庶民にも使われるようになりました。
おしぼりとしては昭和32年に布の貸しおしぼりが誕生しました。昭和39年の東京オリンピックを契機として昭和45年の大手外食チェーン店の登場とその発展とともに現在の大きな市場に広がりました。
当社は昭和42年に現在のエアレイド不織布素材を使用した紙おしぼりを試作し、東京都内の喫茶店「紀野」での使用テストを開始。その後さまざまな実験と研究を重ねてワンウエイ紙おしぼり「タイムリー」が完成しました。昭和48年(1973年)には「タイムリーおしぼり」として全国で販売開始、日本における紙おしぼり文化の礎となりました。
そして、王子タイムリーは紙おしぼりとともにその歴史を積み重ね、令和2年(2020年)には紙おしぼりの製造で培ったノウハウを活かし、新たにウエットティシュをラインナップに加え、「安全、便利、快適」を基本に、現在も日本全国のお客様に最高品質の柔らかさ、心地よさとともに「おもてなしの心」をお届けしています。
柔らかい肌触りと心地よさの秘密
王子タイムリーの“タイムリー”紙おしぼり・ウエットティシュは、独自技術によるエアレイド不織布で作られています。エアレイド不織布由来のソフトで優しい肌触りと高級感を演出する嵩高さを併せ持つ、上質感を感じられる製品です。
— エアレイド製法とは —
エアレイド製法とは、繊維を水を使わずにバラバラにほぐし、空気の流れに乗せて均一分散させ、ネット上に繊維の集合体であるウェブを形成させる不織布製法の一つです。形成されたウェブの結合方式は様々ですが、エアレイド製法では、水系接着剤をスプレー塗布するケミカルボンド法、熱融着性繊維により繊維間を融着させるサーマルボンド法、両者を併用するマルチボンド法が一般的です。
王子タイムリーの“タイムリー”シリーズは
独自製法のエアレイド不織布
「キノクロス」「ハイクロス」を使用しています。
「キノクロス」は、木材パルプ100%のウェブを特殊バインダースプレ方式で接着、シート化した、ケミカルボンドタイプのエアレイド不織布です。「ハイクロス」はパルプと熱融着繊維を混抄した、マルチボンドタイプのエアレイド不織布です。いずれも、当社関連会社の王子キノクロス独自のエアレイド製法で開発した不織布です。
製品づくりへの想い
紙おしぼり・ウエットティシュは慌ただしい日々のひと時、気軽に心地よさを感じていただける「暮らしの名脇役」であると考えています。
大げさではない、ちょっとした心地よさをお届けすること。私たちはその意志をものづくりの原点として、これからも紙おしぼりを通じて、より多くの方々に「リフレッシュ、リラックス、リチャージ」をお届けしていきたいと考えています。
直接、肌に触れることを常に意識した、
製品づくりを心がけています。
お客様の肌に直接触れる形で使用していただく製品です。私たちは、その特性を常に意識し、優しい肌触りと上質感のみではなく、使用する薬品・原料等の安全性などにしっかりと配慮し、お客様が当社製品を安心して心地よく使えるよう心がけています。
自然由来の素材を活用した
人と環境に配慮した製品づくり。
当社には、製品の開発当初より、人と環境に配慮した自然由来の素材を活用するという意識が強く浸透しています。この意識は自社のバックグラウンドである王子グループの基本理念とも共通しており、グループ各社との密接な協力体制のもと、より人と環境に配慮した製品開発に積極的に取り組んでいます。
これからのニーズを見据え、
新たなフィールドへの展開を目指す。
当社の紙おしぼりの誕生から、すでに40年以上が経過し、ウエットティシュもラインナップに加えるなど、エアレイド不織布をベースとした新たな製品ニーズも増加しています。
当社も今に留まらず、常に、時代と手に取るお客様のニーズにお応えできる製品を提供するため、積極的に新たなフィールドへの展開を進めていきたいと考えています。